
6月は配当金がたくさん入る月である。
高配当株に投資している人なら、ポストに届く配当金計算書を見るたびに少し嬉しくなるのではないだろうか。
ところで、その配当金は何に使っているだろうか。
再投資する人。
生活費の足しにする人。
旅行や趣味に使う人。
実は、配当金の使い道や配当に対する考え方は、人それぞれ大きく異なる。
そして、その違いは投資経験だけでなく、年齢やライフステージとも深く関係しているように思う。
私自身も投資を始めた頃と今とでは、配当金に対する見方が少し変わってきた。
今回は、配当金の使い道について考えながら、資産形成期とFIRE準備期、それぞれの配当金との向き合い方について書いてみたい。
配当金の使い道は「再投資」が圧倒的多数
高配当投資仲間の話を聞いていると、配当金を受け取った人の多くが再投資を選んでいる印象だ。体感的にも、再投資派が圧倒的に多い。
つまり、多くの投資家は配当金を生活費や娯楽費に使うのではなく、新たな資産を購入するための資金として活用しているということだ。
これは私が投資を始めた頃も同じ発想だった。
例えば年間10万円の配当金を受け取り、それを再投資すれば翌年以降の配当金はさらに増える。配当金が次の配当金を生む。いわゆる複利の力だ。
資産形成期の投資家ほど、この考え方を重視するのは自然なことだと思う。
再投資するならインデックス投資の方が有利?
ここで一つ疑問が浮かぶ。
「結局、配当金を再投資するなら最初からインデックス投資の方が良いのでは?」
正直に言うと、純粋に資産を増やすという観点ではそのとおりだと思っている。
全世界株式やS&P500などのインデックスファンドは、配当金として外に出さず企業が利益を内部で再投資することで効率よく成長する。さらに、特定口座で受け取る配当金には約20%の税金がかかるため、税引き後の資金しか再投資できない。
資産形成だけを目的にするなら、インデックス投資に軍配が上がる。これは認めざるを得ない。
それでも配当金が人気な理由
では、なぜ高配当株投資は根強い人気があるのだろうか。
私自身の経験で言うと、「お金が入ってくる実感」が大きいと思っている。
株価の上昇は画面上の数字でしかない。一方、配当金は実際に口座へ振り込まれる。毎月や四半期ごとに入金があると、投資を続けているという手応えがある。これは長く投資を続ける上で、思った以上に大事なことだ。
また、将来的にFIREやサイドFIREを目指す人にとっては、配当金は生活を支えるキャッシュフローそのものになる。
仮に5,000万円の資産を配当利回り4%で運用できれば、年間200万円の配当収入になる。もちろん税金や減配リスクはある。それでも、働かなくても一定の現金が入ってくる状態というのは、数字以上の安心感がある。
年齢によって正解は変わる
私は投資に絶対の正解はないと思っている。年齢や目的によって最適解が変わるからだ。
20代や30代であれば時間が最大の武器になる。資産を増やすことを最優先に考えれば、インデックス投資を積み上げる戦略は非常に合理的だ。
しかし40代後半から50代になると、少し景色が変わってくる。
資産額だけでなく、将来どれだけのキャッシュフローを生み出せるかも重要になる。老後やFIRE後の生活を考えたとき、「資産がいくらあるか」だけでなく「毎年いくら入ってくるか」も同じくらい大切だからだ。
若い頃は資産形成ゲーム。
年齢を重ねるとキャッシュフロー構築ゲーム。
そんな見方もできるかもしれない。
私自身の考え
現在の私は、配当金の大部分を再投資している。
ただし、以前とは少し考え方が変わってきた。
昔は資産額の数字を増やすことばかり考えていた。でも今は、給与以外の収入源を育てることに価値を感じている。将来的に配当収入や不動産収入が生活費の一部を賄ってくれる状態を、少しずつ作っていきたいからだ。
資産形成とキャッシュフロー形成。どちらか一方ではなく、両方を同時に意識するようになった。これは年齢を重ねたからこそ変わった視点だと思っている。
まとめ
配当金の使い道を見ていくと、多くの投資家が再投資を選んでいることがわかる。資産形成の効率だけを考えれば、その選択は合理的だ。
一方で、配当金には数字だけでは測れない価値もある。投資を続けるモチベーションになったり、将来の生活を支えるキャッシュフローになったりするからだ。
そして、その価値の感じ方は年齢やライフステージによって変わる。若い頃は資産を増やすことを重視し、年齢を重ねたら収入を生み出す仕組みを育てる。
今月も配当金計算書が届いた。金額を確認しながら、「これをどう育てていくか」をまた考えている。
配当金は単なるお小遣いではない。将来の選択肢を増やしてくれる、小さな種のようなものなのだと思う。
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